豆乳は良質なたんぱく質が豊富なことで有名です。
三大栄養素の炭水化物、たんぱく質、脂質の中でもたんぱく質が最も多い豆乳。
たんぱく質が多いとどんないいことがあるの?
という疑問に答えるべく、豆乳に含まれるたんぱく質の効果をご紹介します。
大豆たんぱくの効果
大豆とアミノ酸スコア
豆乳はたんぱく質の含有量が豊富
大豆のたんぱく質含有量
豆乳の原料の大豆は、畑のお肉と言われるほど豊富なたんぱく質が含まれています。
食品成分表によると、乾燥した国産大豆のたんぱく質含有量は100g中に33.8g。
大豆のおよそ1/3はたんぱく質でできています。
実際は大豆を茹でて食べることが多いと思いますが、その場合でも14.8gのたんぱく質が含まれています。
◆◆大豆のたんぱく質含有量◆◆
100g中に33.8g(ほぼ1/3がたんぱく質!)
茹でると14.8g
一日に必要なたんぱく質の摂取量
厚生労働省「日本人の食事摂取基準2015」によると、
一日あたりのタンパク質平均必要量は
成人男性………60g
成人女性………50g
と定義されています。
大豆は茹でた状態でも14.8gのたんぱく質が含まれているので、一日に必要なたんぱく質の1/3を得られることになります。
大豆たんぱく質の効果
たんぱく質には動物性タンパク質と植物性タンパク質があります。
肉に含まれるタンパク質は動物性たんぱく質。
豆乳は植物性タンパク質です。
植物性たんぱく質と動物性たんぱく質を比較したときの、植物性たんぱく質の特徴を見ていきます。
大豆は植物性たんぱく質が含まれる食品の筆頭のため、以下では大豆たんぱく質で比較しています。
効果①:満腹感を得やすい
植物性たんぱく質と動物性たんぱく質の違いの一つに食物繊維があります。
食物繊維は植物にのみ存在するものなので、動物性たんぱく質には含まれません。
豆乳に含まれるたんぱく質は、食物繊維に囲まれているような分子構造です。
食物繊維で囲われているので吸収速度が緩やかになり、満腹感を得やすいという特徴があります。
効果②:低カロリー
「畑の肉」と言われる大豆ですが、カロリーで比較すると肉よりもヘルシーです。
大豆……………176kcal
和牛ロース……601kcal
ぶたロース……329kcal
鶏もも…………237kcal
大豆……………9.8g
和牛ロース……58.2g
ぶたロース……24.1g
鶏もも…………15.2g
いずれも100gあたりを茹でた状態です。
効果③:アミノ酸スコア100
豆乳の原料である大豆はアミノ酸スコア100です。
そのため、必須アミノ酸のバランスがよい飲み物と言われています。
たんぱく質は食べ物で摂取する他にも、体内のアミノ酸を合成して作られています。
しかし、たんぱく質の合成材料に必要だけど、体内にはなくて食品から摂取するしか補充できないアミノ酸があります。
これを必須アミノ酸といい、バリン、ロイシンなど9種類あります。
アミノ酸スコアとは、食品に含まれる必須アミノ酸9種類の充足率をスコア化したものです。
MAXは100。
スコアが100に近いほど必須アミノ酸がバランスよく含まれていることになります。
効果④:大豆との相性がよい
たんぱく質だけを摂取しても体内への吸収効率は悪いといわれています。
そこでたんぱく質と一緒にビタミンB6を取ることが推奨されています。
ビタミンB6はたんぱく質の代謝に必要な栄養素。
タンパク質を摂取するときにビタミンB6が使われていくので、ビタミンB6も合わせて取る必要があります。
大豆にはビタミンB6を含むビタミンB群が豊富に含まれています。
大豆たんぱく質とビタミンB6を一緒に取ることができるのです。
効果⑤:コレステロール低下
血液中にコレステロールが多いと血管内に血栓ができ、動脈硬化や脳腫瘍が起こる可能性があります。
研究の結果、大豆たんぱく質は血中のコレステロールを下げる働きがあることがわかってきました。
大豆たんぱく質を摂取すると、その一部は吸収されやすい形にするために腸で胆汁酸と結合します。
結合に使われて減ってしまった胆汁酸を補うために肝臓では新たに胆汁酸が作られます。
その時に、血液中に存在するコレステロールが肝臓へ取り込まれるため、血中のコレステロール量が下がるという理由です。
効果⑥:糖尿病や心臓病のリスク低下
肉に含まれる動物性たんぱく質を取りすぎると、糖尿病、心臓病になりやすいという研究結果もあります。
その研究では、動物性たんぱく質をたくさん摂取した人たちと、植物性たんぱく質をたくさん摂取した人たちとを比較しました。
結果、植物性たんぱく質をたくさん摂取した人たちは糖尿病、心臓病になる割合が低かったそうです。
そのため、心臓病が社会問題になっていたアメリカでは、
「心臓病のリスクを減らすために、1日25g以上(1食6.25g)の大豆タンパク質を摂取しましょう!」
と宣伝するようになりました。
効果まとめ
大豆たんぱく質の効果をまとめます。
低カロリー
アミノ酸スコア100
大豆の他の成分との相性がよい
糖尿病、心臓病リスク低下
ダイエットや筋トレにふさわしい食品ね!
まとめ
豆乳に含まれる大豆のたんぱく質やその効果についてまとめました。
大豆たんぱく質は肉にも劣らないほどのたんぱく質と、肉よりも低脂質、低カロリーな食品のため、ダイエットや筋トレの際に効果的ですね。