「シミ」と一口に言っても実はいろいろな種類があります。
それぞれ発生原因や対策が異なりますので、顔にできたシミがどれに該当するかを確認するのはシミ対策の第一歩です。
シミの種類をイラストでご紹介していきます。
タイプ別シミの対策方法
シミの種類は6種類も!
シミの発生原理
シミには様々な種類がありますが、ほぼ同じメカニズムで発生します。
シミやそばかすは、紫外線やホルモンバランスの乱れにより、メラニンが排出されずに肌に居続けるために起こります。
ターンオーバーでシミの原因を排出
紫外線が当たると、皮ふの最下層にある色素細胞でメラニンが次々と生成されます。
古いメラニンは新しく生成されたメラニンにより押し上げられ、約28日間かけて皮ふの表面に移動します。
通常であれば、その後さらに14日ほどかけて肌の一番外側のメラニンから順に垢となって自然に剥がれ落ちていきます。
これをターンオーバーといいます。
通常であれば、シミの原因であるメラニンはターンオーバーにより体外に排出されるので、シミは発生しません。
何らかの原因でメラニンが排出されずに肌に居続けるとシミになります。
シミの種類
有名なそばかすも実はシミの一種です。
シミは大きく分けても6種類もあります。
炎症性色素沈着
花弁状色素班
肝班
日光性色素斑
脂漏性角化症
最も多いのは「日光性色素斑」と「肝斑」です。
全体の8~9割を占めると言われています。
また、個人差がありますが、概ね年齢を重ねるごとにリストの上から順に現れやすくなります。
そばかす
そばかすの特徴
そばかすは思春期に悩む代表格のシミです。
直径数mm以下の丸い斑点が、鼻柱を中心に頬全体に生じます。
若い頃に現れ、年齢とともに薄くなっていくのも特徴です。
遺伝的な要素が大きいため、両親にそばかすが出ていた場合は発生する確率が高まります。
紫外線よりも遺伝的要素が大きい
そばかすの対策
遺伝要素が強いので消すことは難しいですが、年齢を重ねるとともに薄くなります。
また、紫外線にあたるとそばかすの色が濃くなります。遺伝的要素が大きいとはいえ、紫外線対策は十分に行いましょう。
一番多感な思春期に発生する厄介なシミなので、できれば目立たなくしたいものです。
完全に消すことは難しいので、コンシーラーで隠してはいかがでしょうか。
コンシーラーでそばかすを隠すポイント
そばかすは数ミリ程度の大きさのシミなので、ペンシルタイプのコンシーラーがおすすめ。
そばかすを覆うように点々とコンシーラーを置いていき、境界を指でぼかせば自然な感じに隠れてくれます。
コンシーラーが目立たないように、あなたの肌にあった色を選ぶのもポイントです。
炎症性色素沈着
炎症性色素沈着の特徴
「えんしょうせいしきそちんちゃく」と読みます。
ニキビやヤケド、虫刺されなどの炎症が原因で発生することが多いシミです。
紫外線だけでなく、肌にニキビなどの炎症が起きたときにも色素細胞が刺激され、メラニンが生成されます。
そのメラニンが肌に留まってしまったときに炎症性色素沈着が発生します。
ニキビなどの肌の炎症が原因
炎症性色素沈着の対策
ニキビを潰さないことが一番です。
ニキビが顔にできると潰したくなりますが、潰すと痕になるだけでなく、炎症性色素沈着になりやすくなります。
また、発生原因となるニキビや湿疹が起こらないように普段から肌ケアをするのも大切です。
花弁状色素班
花弁状色素班の特徴
「かべんじょうしきそはん」です。
海へ行ったときなど強い紫外線に長時間当たったり、何度も繰り返し日焼けをしたりするとできやすいシミです。
肩や背中に花びらのような形のシミができます。
外で肌を露出するときは要注意!
花弁状色素班の対策
日焼けクリームを塗ったり、
太陽光の当たる日なたに長時間いないと
いった、一般的な紫外線対策である程度予防できます。
肝班
肝班の特徴
「かんぱん」です。
肝班はホルモンバランスが崩れることで起こるため、他のシミの発生理由と毛色が異なります。
30~40歳代での発症率が高く、妊娠やピルの服用により発症もしくは悪化することがあります。
一方で、閉経する年齢になると改善されていきます。
症状は頬などに左右対称にくっきりと表れることが特徴です。
ホルモンバランスの乱れで発生!
肝班の対策
ホルモンバランスの崩れが原因なので、ホルモンバランスを整えることを優先しましょう。
バランスのとれた食生活を心がける
ストレスを溜めない
十分な睡眠
深呼吸
アロマやハーブでリラックス
などを試してみてはいかがでしょうか。
また、豆乳に含まれる大豆イソフラボンは女性ホルモンの役割になるので肝班対策におススメです。
日光性色素斑
日光性色素斑の特徴
「にっこうせいしきそはん」は日光性黒子とも言います。
数十年浴び続けた紫外線によりメラニンが蓄積されていき、一定のタイミングで1cm程度のシミとして現れます。
円形のシミが左右非対称にくっきりと表れていたら日光性色素斑を疑ってよいでしょう。
年齢を重ねると現れやすくなるので「老人性色素斑」とも呼ばれます。
30代以降に現れるシミの多くがこのタイプです。
紫外線の積み重ねで起こるシミ
日光性色素斑の対策
日光性色素斑は紫外線の蓄積によって発生します。
日ごろの紫外線対策をしっかり行うことで、発生確率を抑えることができます。
すでに発生してしまった場合、肌のターンオーバーを促すことでシミを薄くすることができます。
ビタミンCをたくさん摂取しましょう。
脂漏性角化症
脂漏性角化症の特徴
「しろうせいかくかしょう」は、黒色のシミがいぼ状に膨らむシミです。
イボの一種と捉えることもできます。
中年以降の高齢者によくみられ、5ミリ程度のものから10センチ程度のものまで幅広い大きさの楕円形のシミとなって現れます。
肌の老化に伴い現れるシミ
脂漏性角化症の対策
紫外線である程度予防はできますが、加齢とともに発生するシミなので、対策は難しいです。
なお、だんだんと黒ずんで見えてくるので初めて発生すると驚きますが、見た目以外は無害です。がん化することもありません。
気になる場合は病院で切除する手術も可能です。
まとめ
シミの原因と対策をタイプ別にみていきました。
あなたのシミがどのタイプに属するか知っておくことで消せる確率は高まります。
紫外線対策だけでなく、体内からもシミに強い体作りをしてみてはいかがでしょうか。