ゼリーやババロアなどを作るときに使うゼラチン。
同じプルプルになる材料に寒天があります。
など疑問に思うことはありませんか?
ゼラチンと寒天は代用できる?
ゼラチンとは
まずはゼラチンの特徴を見ていきます。
ゼラチンの材料
ゼラチンは、動物の骨や皮に多く含まれるたんぱく質(コラーゲン)から作られます。
コラーゲンは3本の細長い分子がらせん状に組み合わさってできています。
コラーゲンに熱をかけると、3本の分子がはずれてバラバラになります。
この状態がゼラチンです。
よくスーパーで見かける「森永クックゼラチン」は牛の骨からゼラチンを抽出するそうです。
なんか意外ね!
ゼラチン=コラーゲン
ゼラチンの成分
ゼラチンは動物の骨などから取れるコラーゲンから作られていました。
そのため、主成分は動物性タンパク質です。
水分……………12%
その他…………2%
ゼラチンのカロリー
ゼラチンは動物から取れるため、意外と高カロリーな食材です。
食品成分表によると、
100gあたり…344kcal
あります。
ゼリーを作る場合は100gも使いません。
大さじ1杯(11g)使った場合はおよそ38kcalになります。
ゼラチンを使うときの温度
ゼラチンは50~60℃で溶けだし、
20℃以下に冷やすと固まる
といつた性質があります。
さらに、一度固まっても25℃以上の熱をかけるとまた溶けてしまいます。
ゼラチンはタンパク質のため、溶かすときに100℃の沸騰したお湯に入れるとタンパク質の変成により固まりにくくなります。
使うときは熱いくらいのお湯(60℃程度)で溶かしましょう。
ゼラチンの食感
固まったときはプルプルとした感触が楽しめます。
ゼラチンは25℃以上になるとまた溶ける性質がありました。
そのため、口に入れると体温で溶けだし、口当たりの良い食感となります。
寒天とは
次に寒天について見ていきましょう。
寒天の材料
寒天の材料は、天草(てんぐさ)、オゴノリなどの紅藻類です。
天草から抽出した粘液質を凍結し、
何回も天日干して乾燥したものが寒天になります。
寒天の成分
寒天の成分の特徴は食物繊維がとても多いこと。
食物繊維は74%含まれています。
食物繊維も、
水に溶ける水溶性食物繊維
溶けずに残る不溶性食物繊維
の両方が含まれているため、便秘解消効果も期待できます。
寒天のカロリー
寒天の大部分は食物繊維でした。
そのため、カロリーもとても低いです。
食品成分表によると、
100gあたり…3.1 kcal
です。
寒天を使うときの温度
寒天は90℃以上の熱を加えると溶け出します。
使う際は沸騰したお湯に2,3分程度入れましょう。
また、固まる温度は40~50℃。
常温に放置しておけば自然と固まります。
一度固まった寒天が再度溶けだすのは70℃以上です。
寒天の食感
寒天は固まると弾力があります。
また、70℃以上ないと溶けださないため、口に入れても溶けません。
しっかりした食感を楽しむことができます。
ゼラチンと寒天の成分を比較
ゼラチンと寒天は全くの別物ということがわかりました。
ゼラチンと寒天の材料
動物のコラーゲン
寒天
天草などの藻類
ゼラチンと寒天の成分
動物性タンパク質が86%
寒天
食物繊維が74%
ゼラチンと寒天のカロリー
100gあたり…344kcal
寒天
100gあたり… 3.1kcal
ゼラチンと寒天を使う時の温度
溶ける温度…………50~60℃
固まる温度…………20℃以下
再度溶ける温度……25℃以上
溶ける温度…………90℃以上
固まる温度…………40~50℃
再度溶ける温度……70℃以上
ゼラチンと寒天の食感
プルプル
口どけ良好
弾力がある
口に入れても溶けない
ゼラチンと寒天は代用できる?
ゼラチンと寒天は食感や溶けだす温度などが異なることがわかりました。
全くの別物のため、代用してもイメージ通りのデザートにはならないかもしれません。
しかし、固めるという意味では代用可能です。
どれくらい入れればいいの?
ゼラチンより寒天の方が少量で固まります。
ゼラチンは液体全体の2%程度を入れると固まります。
一方で、寒天は液体全体の1%程度を入れれば固まります。
そこで、ゼラチンを入れるレシピに寒天を使う場合はその半分。
逆に寒天を入れるレシピにゼラチンを使う場合はその2倍の量を目安に入れるとちょうどよいと思います。
ゼラチン→寒天:分量の半分
寒天→ゼラチン:分量の2倍
まとめ
ゼラチンと寒天の違いをまとめました。
ゼラチンは動物性のため寒天よりも高カロリーですが口どけがよいデザートに。
寒天は食物繊維が多いため歯ごたえのある食感となります。
普段ゼラチンを使うレシピに寒天を使えば、一風変わったアレンジレシピになりますよ。